Apr. 2019

パンの切れ端

4月。

入学や入社、引っ越しを迎える人はもちろん、そうでない人だって、どことなくうきうきする季節。 同時にすぐに散ってしまう桜に急き立てられるように、そわそわしてしまうこともある。

3月から4月。平成から令和。新年度も新元号も、区切りがあるようでやっぱり地続きで。

変わらないものより変わっていくものの方が目を引きがちだけど、時代が変わっても続いてゆくものを、知らぬ間に少しずつ変わってゆくものを、後から振り返って輝いていたものを、今このときから記録していきたい。

そんなことを思い、ちょっと変わったタイトル「パンの切れ端」をつけました。

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以前、お腹が空いてふらっと入ったパン屋さんで買った、ハムとチーズのバケットサンドイッチ。

美味しいのとかたくて噛み応えがあるのとで、文字通り一口ずつ噛み締めていると、ふとお皿に残るはバケットのしっぽ。

パンの耳とか、ちょっと残ったくずとか、切れ端とか。普段は気にもとめずに、さっとお皿や袋の中に忘れられゆくものたち。

ああ、毎日の生活にも、こうやって目にも留まらずに流れてゆくものがあるな。でも、そんなものの中にこそ、振り返ってみればあたたかで眩しいものが眠っているのかもしれない。

そんな、日々の「パンの切れ端」にまつわるストーリーを集めました。

articles

interview, Apr. 2019

いつか床子

三宮のお洒落なパンと、いつものくぎ煮

fiction, Apr. 2019

川淵紀和

この街に眠る

essay, Apr. 2019

風間梢

“桜色”が増えてゆく

essay, Apr. 2019

七海ゆき

あのカモの羽毛の中に